一生全力モラトリアム

Long long time is ago.

猫撫ディストーション

猫撫ディストーション

猫撫ディストーション

WELCOME TO THE WORLD!!
HELLO,WORLD!!家族は揺るがない!
この歪み(ディストーション)は必然なんだ。分かったようなわからないようなゲームでいいんですよね。
好き嫌いがハッキリわかれると思います、ガチで。20hくらいだったと思いますが途中心折れかけたもん。
名作にはいかないけど、心の迷作にはなりました。
もう一周する?と琴子に尋ねられそうですがギブ。お兄ちゃんのメモリとハードディスクの容量はぱんぱんなんだ。
このディストーション熱を冷めないでもう一回解釈もしてみたいんだけどねぇ。
でも「家族を可能性と算数で考えたゲームです」って言われてたし結衣を終えたあたりでやっとバックグラウンドがハッキリ明確になってきたなーと。
そこさえ越えちゃえば面白いと思います、しかしこれは「エロゲー」として出すんじゃなくて小説として出すべきものだったんじゃないかとも思う。
ノベルゲーでも可能だし…。ううむ。Hシーンはおまけですね。
世界の解釈と一緒に多数いろんな人の解釈が生まれると思うゲームでした。難しい。ドヤ顔で感想書くのが恥ずかしいよホント。
理解でききってない部分ばっかりだもん。
考察しようにも難しい部分が多すぎて。
量子力学、哲学から果ては音、世界、プログラム、ネコは人間の夢を見るか?…集結して「家族」にまとめ上げてあるというのが凄い。
ギズモと琴子のゲームかと思ったら樹(主人公)のためのゲームなのかもしれません。いや、七枷家のためのゲーム?
それも多数の感想とともに生まれるんだろうけどな!くそっ、元長め!
正直、「未来にキスを」と「Sense Off」を足して割ったようなゲームって言ったらいいのかな…。
少なくとも「Princess Bride!」ではないね。方向性が。
21世紀のSense Off。これが一番適する言葉だと思う。世界はいろんな言葉で満ちているけど語彙力がないので許してくれ。
コンピュータが知能を持つか持たないかとかをTVでちろっと話されてるところとかすごい好き。
というか共通ルートだけでもキーワードが散らばっていて、個別になったらもっとキーワードが散らばって、それを回収するのに一苦労だったでございます。
ネタバレなしのキャラ感想で言いますと、

  • 電卓:卑怯
  • ギズモ:鏡、そして佐藤さんの演技が神
  • 結衣:不器用、そして安玖深音さん最高
  • 式子:母、そして涼森ちさとさんの演技が神
  • 琴子:実験台、ふーりんの演技が素晴らしい
  • 柚:いい子

かな…。すっきりするルートはやっぱり琴子とギズモかな。柚はハイスペック幼馴染なんだけど残念だね…いろいろと。

  • 式子

やっぱり式子さんはこの世界線がおかしいっていうことに気づいていたんですね…。
でも過去の母の記憶もあるし、琴子のことも覚えてる。
母であって「母」じゃないんだよね…。

幸せって、頑張ったご褒美にもらえるものだと思ってたけど、そうじゃないみたい
何かと交換するようなものじゃなくて、たぶん最初から目の前にあるんだよ
ううん…目の前にあったの。私はそれを見なかっただけ

式子さんもまた認識しなかった人だったわけですね。
星が落ちてくる=世界が変わる、という解釈でいいんだろうか。それかレイヤーが一枚増える、というか。
電卓の「今の式子さんは自由だ」っていう言葉も、世界線の違う式子はお見合いで結婚して結構苦労したけど、この世界線ではそんなことないんだ、って
ことなんだよね?
なるほどね、クリスマスケーキのエピソードも初期は家族すら認識しない、存在しないように考えてた樹が家族を探し出すぐらい「揺るがない」存在になってきたわけだ。

何かがなくなっても増え過ぎてもバランスが壊れる、みんながお互いの役に立って、全部がいかされる

ねぇ…。一気に哲学的な話から生体系の話になってるんだけど繋がってる部分がすごい。
Happy BirthDayでMerryChristmas。
認識というか視点をまたちょっと変えて新しい気持ちになった。
樹が観てくれたから式子がある。
未来にキスを、を覆した感じはありますね。
あれは「奴隷」として自分を愛し、無理やりにでも自分を見てもらいたい、認識してもらいたかったっていうのが自分なりの解釈なんですが。
人間はオートマトンとして走らされているけれど、でも、それでも人を支配するのに「相手を見る必要性はない」っていう結論が出てた。
自分の中の「あなた」がいればいいんだ、ってなってた。でもそれって自己満足以外の何物でもないんだよね。
けどこのゲームは違うんだよな。認識してもらえなければ意味はないし、一つのものも視点を変えれば違ったものに見える。
「相手」と「私」の扱い方が全然違うんだ。
電卓の

一つの「観測」は全体に影響を与えるんだよ、この俺にだってな

っていうのは、式子と結ばれたから?

「この一つの家族が―」
それは、なぜか、どきりとする言葉だった。
そんな話をしているんじゃなかったはずのところに突然出てきた言葉。
だけど式子さんの中では自然な流れで出てきたみたいな言葉。
その言葉で―何かがすごく拡がっていった気がした。
大げさに言うと俺から見る世界、すべてが。
恋人。家族。
そういった目に見えるものを超えて…。もっと根っこのところにあるもの。
それを式子さんは見ていて、感じていて…。
それが、俺にも伝わってきたのだった。
式子さんの世界が俺の世界と重なり合ったのだった。
そしてその瞬間に、俺は感じた。
(中略)
悲惨さ。不幸。そういったものが全部奪い去られていくみたいな…
もういいんだよ―
大きいものが、そういってくれるみたいな―

今まで認識していなかった、辛い思いをしていた樹のすべてを受け入れたって意味合いでしょうか。
「肉」と「火」なぜ式子さんが拒否するのか、が。
「肉」と「火」は「終わり」や「死」にしか受け取れなかったんですね…。

幸せとは永遠であり、永遠とは家族。
そして家族とは―
森のようにずっとずっと続く―

続かないんだよなあ…。そのうえ、娘は死んで、息子は逃避しちゃえばなあ…。
お母さんとしての「式子」も望むものは平穏な家族と家族の幸せだったんですね。そりゃそうだ…。

石英を二酸化ケイ素と呼ぼうがシリカと呼ぼうが何も変わらない」
「物質的意味は変わりませんが文脈的意味は変わりますよ、姉さん」

母と呼ぼうが式子さんと呼ぼうが人は人で変わらないけど―変わらないけど、やっぱり「家族」だもんなぁ。
何故式子母さんが子供に戻ってしまったのかも、わかった気がする。
せっかく、父さんと結婚して幸せな、永遠の家族を築いていくつもりがうまくいかなくて、だから若い時代というか、子どもの姿になって樹の
前に現れたんじゃないかなと思う。
Bye-Bye,ThisYear
それで、樹が燃えて死んでいく(肉)の状態になっていくのも式子母さんのトラウマ克服、の意味合いもあるんだろうなと思います。

人間が群体を形成することはもちろんありませんが、私たちにはそれが可能なんです。
それが、家族というものなのではありませんか?

「家族(他人も含めて)一つのもの」
ラストがSFっぽいというかファンタジーっぽい部分が気になったんですけど。
またCLANNADと違った「家族」の在り方のゲームですね。
一人一人が木で森、「樹」、Hello,Word。
1つのわかりあえる世界を生み出すことができたんだから、元世界の家族ともうまくやれるかもしれないし、クラスメイトとだってうまくやれるかもしれない。
やっぱり柚は元世界の人間だった訳ですねー。だけど樹は暖かい場所の世界に残っちゃったのが、心残りかなと。
だったら元の世界線に戻ってバトンをつなげていけばよかったんじゃないかなぁと思ったりしました。

唯一のイレギュラー。寧ろジョーカーだと思うのよ。
寧ろ代弁者ですね、プレイヤーの。

タツキに近づくため、そして引き離すため。
だけど最近、どっちに来てるのかがわからない。

序盤の樹と同じなんですよね。
戸惑いはするけれど、家族の暖かさとかに触れると。悪い人たちいないですからね。
3年前からちぐはぐでぼろぼろになっていった家族を何とかしようと柚も頑張ってたんですね、もっとも意味は為さなかったみたいですが。
そして式子ちゃん。
電卓父さんも3年前から駄目になっちゃったのか…。式子ルートだとはっきりわからなかったので。
結衣も樹と喧嘩して居場所が、だったんですね。
その努力していた家族たちを見ていた柚としてはぬるま湯みたいな現在に浸っている樹が許せないのはなぁ。
琴子がいい味出してた。
式子ルートの世界線では確実に連れてってたもんな。
柚は他人で、将来樹と新しい家族を作っていけるかもしれないのにね。

『Good bye to you, and your world』

パソコン無いのに詳しいよね、樹。そういえば。
これがある意味正しいんだけど…胸が痛すぎる…。さようなら、そして新しい世界へ。
なんつーかBADエンドだよ…ホントにこれはBADエンドだなあ。正しいからこそ辛い。

  • 結衣

共通ルートから夜な夜な謎のものを収集したり、怪しいことやってるねーさん。
柚曰く3年前は落ち込む樹を励ましていたけれど、まったく意味をなさずその後DQN化が世界線前だよね。
父さんと母さんは20年以上「飛ん」で結衣姉さんと俺は3年「飛ん」だ。
そのうえ、結衣は<電波塔のお化け>ねぇ…。
雪が積もると青く光るっていうのも地磁気の関係とかそういうんだろうな。

お前の望みを叶えるためにここへ来た
この世界を否定するために造られた存在なんだ

なるほど、「終わり」と死が怖くて二人で永遠になろうとしていたわけで結衣がいじけたのか。
というか結衣はこの世界の仕組みを知ってるんじゃないか。
ただ言えることは樹も世界線が移動する前の結衣も移動した後の結衣も「永遠」でいて欲しかった、ということか。
そこまでして結衣は樹に「観て」欲しかったんだな…。そりゃそうだ。
謎のものを収集してるのは形あるものを欲していたわけかな…。
世界のエントロピーを減少させる『マクスウェルの悪魔』…。
挙句、元素まで変化させることが可能ってどんな錬金術師だよ!?
結衣“だけ”3年前に飛んだっていうのが…。
まあ樹の望みを叶えるためにここへ来たと言うだけあって、樹は3年間まったく家族を認識していなかった、か…。
そうだよね、導入でキャラクター造形が影なんだもの。

もういいよ、深く考えないで。
ああそうさ、失くなった後は、ただ一緒に住んでるだけだった。
法律とか常識とか俺にはまったく関係ない枠(テンプレート)を押し付けていただけだ。
関係ないから無視した。
何を言われても雑音だと思って頭の中を素通りさせた。
そうしているうちに自分以外の家族が「粒子の塊」に見えるようになった。
そこにはもう何の意味も無かった

樹(プレイヤー)が観ている世界≠世界で七枷家は原子核研究施設所の中心…。
だから結衣が自分たちは<電波塔のお化け>って言ったのか。
ギズモのことを嫌っているのも「群れ」たくないのか。
考えると琴子の分身が「ギズモ」になるわけで、弟を獲られたくなかったっていうのもあるのかもしれない。
ギズモを拒むのは。
世界線の移動した結衣は不良たちと「群れ」ていたと考えると真逆だけど、どちらの結衣も「群体」に属したくなかったわけか。
未来にキスを、のGenesisみたいですね。
時間を止めることを祈り、永遠を求める。それが一人であったか(未来)二人なのかの違いにしか思えない。
電卓父さんの説明で分かった。ああ、この世界は二つに分かれてるだけじゃないんだ、と。
他の未来でも起こりうることなのか。その世界の歪みのもとが七枷家…。
とてもSF。SFっつーか物理だな。どっちかというと。

私はただ、このディストーションに乗じて可能性を紛れ込ませただけに過ぎない

樹が「観られる」ことがなくなれば望んだ永遠の世界になっちゃうわけですね。

この世界は美しいよ…時を止めてもいいほど美しい。

それも夕暮れっていうのがすごい。ガーネット(結衣へのプレゼント)とちゃんと意味も考えてかけてるところが良い。
天使のいない12月を思い出させるというか。前者はかなうことのない永遠だったけど…。
世界線の移動していない不良の結衣も樹のことを思ってたんだ、ってそれだけでも(´;ω;`)
やっぱり概念としては未キスのGenesis
それが人類規模か宇宙規模になったかの違い、に思えるかなぁ。
樹(プレイヤー)が観測者かと思ったけどそうじゃなくて琴子が観測者なんじゃないかとも思えてきた。言動からすると。
すべてを受け入れることができる利口な結衣だったから“出来たこと”なんだろうなぁ。
しかし、あのまま永遠にとらわれていてもいいのか?と思ってしまう。
でも家族は揺らいでないし…。無理やり現実の世界線に引きずり込まれた柚よりはましか?いや…。
「A:家族を算数で考える可能性の可能性のゲームなんです」
ね。

  • ギズモ

ある意味柚に次ぐイレギュラーですね。イレギュラーなんだけどイレギュラーじゃない。うう説明難しい。
今度は非ノイマン型コンピュータの話かー!おお、情報学をやっていてちょっと得した気分だぞ!
そうだよね、ギズモは有る意味「AI」みたいなもんか。
自立を覚えるコンピュータ…ね…。
でもシナプスの関係で可能性は格段に低いんじゃなかったっけ、そういう論文読んだけどってそういう話じゃないですね。
なるほど、ペットは飼い主に似るっていうもんな。そうじゃなかったらコンピュータ学にしちゃったほうが話は早いよな。
ギズモの認識して観る世界は違う、うん。
他のルートもほかの「家族の在り方」、「認識の仕方」があるけどギズモはネコで、伝える手段がなかったんだもんなぁ、。
ステマチックな行動っていうかオートマチックのような気がしてならないんだけどなぁ。そこは若干。
人間は自分勝手な主観があるから文明が作り出されたかぁ。

人間は世界を観て、世界を変えるために行動するんですよ。
ヒトにあって、動物にない「何か」のせいです。
世界を観ているものです。
世界を「観る」んですよ、兄さん

みんながみんな同じ世界を観ているわけじゃない。
少なくともでもギズモに関しては元の世界線から一緒に移動してきたと考えたい…な…と思っていたらそうだった。
猫と同様に扱って居たからねぇ、はー。「猫撫」な訳だ。
世界を観ることをあきらめていた樹がギズモと一緒にいたからネコから人間に進化したのか?
未キス的に言えば「新しい人類」だよね…。
はーなるほど数ある世界線の中で数学的な結果になるけど運命的な結果を引き当てた世界になるわけだ。

あなたの「言葉」で編まれた「世界」です
もしよかったら撫でてください

ぞくっとしたね。世界から音の世界へ。
パソコンのない部屋でパソコンのブラウザを閉じるっていうのは樹の心の中のブラウザを閉じているで良いんだろうか。

誰もが相手と向かい合わず、だれもが心から話し合おうとしなかった。
そんな毎日に耐え切れず無意識のまま「琴子」の代わりを求めた。
それが、猫さんですね?

ギズモっていう媒体を通じて、琴子としていたんだなぁ。世界線が変わるまで―というか樹が望むまで。
ちゃんと琴子とギズモに諭されて、あの「樹の望んだ家族」をぶち壊してまでも生きていく訳か。
家族とは空間じゃなくて時間である、か。
思いと言葉で編まれた時間を重ねて。
すーっきりしたー!!
あまりにあっさりし過ぎて、っていう感じもしなくはないんだけども、一番ルートの中では噛み砕かれてわかりやすかったと思う。

  • 琴子

だが現状、人の記憶をすべてコンピュータに移植できたとして、そのコンピュータは「意識」を持ったと言えるのだろうか

そうなんですよ、コンピュータが脳を持つには人間の行動ができても「意志」がないんですよね。
そこまでに考え付く「過程」を持てない。それが人類とコンピュータの違いっていうのは(ry

変化を肯定することで永遠を得るか、逆に変化を肯定することで永遠を得るか

結衣と式子と柚ですね…。
あなたの物語はこの「七枷家の世界」だけってことはそれにとらわれていろって意味なんだろうか。
蜜柑さんもやっぱり柚と一緒に世界線を移動しているんですね。
病弱だった琴子としては「七枷家」そのものが世界であり、それを連れ出してくれる兄、樹がいたからこそ存在できていた。
電卓父さんも…苦悩していたんだ…。

無機物としての「意味」を与えた「結衣」
量子的存在としての「琴子」
観測者の「樹」

結果的に重なり合った可能性の一つなんですね。
ギズモルートで琴子が、「奇跡は起こせないわけじゃない」と言っていたけれど。

俺たちはひとつだけど、一つじゃない。
たくさんの俺たちが重なって、干渉しあってる。
水面に生まれた波が、いくつも重なり合うように。

ただの0と1、粒子の固まりに意味を持たせられるのは人間だけなんですよ。
感覚と感覚が生み出した世界、樹が観ている世界との違いはないんだ。
その後考えてみて

要石市と呼ばれる地域のみで見られる局地的な地磁気、重力異常
流星群飛来による大量の隕石落下ーそれに伴って降り注ぐ荷電粒子のシャワー
これらすべたが同時に起こる「あの日」であれば「それ」は起こる
なぜなら世界は重なり合い、折りたたまれているからだ。
流れ星が夜空を彩っただけの平穏な世界と、何かが狂って破局が訪れた世界は…
互いが互いを観測できないほど、完全に重なって存在している
私の実験はその重なりをほんの少しだけ「ずらす」のだ
「それ」に必要な質量が足りないというのなら余剰次元から借りてくればいい。
私の撃ち出す素粒子が、シュバルツシルト半径を突き抜けるにはそれだけあれば十分だ。
私は「それ」を作り出すことができる。
観測者の万物の原料―
この世界の特異点を―

は電卓の言葉だったんですね。
希望としてはもう少し原子研究所の話を掘り下げて欲しかったかな。