一生全力モラトリアム

Long long time is ago.

CARNIVAL

CARNIVAL

CARNIVAL

激しく哲学的な、重い話だなぁ…。
それでいて救いようが無いと言う絶望的な話。
なのに、人間はバカだから立ち向かって「幸せ」を探しに行く。
そんなものは存在しないのに。
走らせられている馬のニンジンと一緒なのに。
エンディング曲の歌詞が痛い。
そんでもってこの話には続きがあるわけですけど、それも救いようの無いぐらい辛い。
それはまぁ小説版で補完、でまぁ完結するわけですが。
何度もリサには戻るための道があったのに。
何故選ばなかったのだろうかと思ってしまうのが人間の真理なのでしょう。
彼女は彼女自身の傷を隠し続け、偽善的に振舞っていたから?
リサの考えがイマイチ昇華されなかった自分。
瀬戸口廉也の真理でしょうか。言うなれば。
友人の妹に薦められまっぴーらっくのOPに騙され(笑)買ったゲームだったのですがこれほどとは。
一章、“CARNIVAL”で自分自身を絶つって言う選択肢(BAD)が幾つかあるのですがそれもありだったのではと思ってしまう。
だって結局最後はハッピーエンドになるわけじゃない。
罪が消えるわけじゃないと先輩も言う。
だったら何故先輩こそマナブをいじめなかったのか。
妹を助けたいと思うなら何故リサが気に入らない、それだけの理由で他人を傷つけるのか。
しかし、学自信もなぁ…。リサが悪いわけでもない。マナブが悪いわけでも…無いと思いたい。リサの父が悪いのか?違う。マナブの母か?違う、私が見る限り「この世界全体」じゃないか、と。
途中キリスト教の概念が有るんだけど結論的にそれなんだよね。
「人を殺したいとか憎いとか思った時点でそれが罪であって、死んで天国へ行って懺悔する事によって報われる」って言う。
先輩は、ジキルとハイドって言っていたけれど「罪と罰」に近いと思う。私の中ではね。
そういう意味では…イズミを巻き込まなかったのは正解だったと思う。一章だけやった限りで見ると「お金も無く、マナブ視点で何が有ったかホントに判らない、リサは騙してるんじゃないか、じゃあ逃げよう。こんな狭い世界にいるなら逃げてしまおう!」とイズミと明るく逃げるエンドもあるんですけど、自分は全部やるまではそれを肯定してた。でも。
それは駄目なんだなって…思った。
兎に角、重い。それでいて幸せそうに描く部分が凄い。
又、リサが本当にマナブのことを愛していたのか?って言うのも激しく疑問に思えた。
マナブって言うかタケシに弱みを握られてるから、とかマナブとタケシの事件の一端を握っているから、とか。
イズミちゃんに関してもそう。このゲームに「人を好きになる理由とか一緒に行くこと」って何なんだろうって。
それが実際の人生に問われることなんだろうけどね。
それにしてもHシーンにも凄い掘り下げてるゲームって始めてみたよ。ホントに瀬戸口の知識の深さにびっくり。

女性が唇に朱を塗るのは女性器に見せるからだとかクレオパトラが性技が上手かったからとか言われてるらしいけどね

ああ。結末を知っているからこそ辛い。
イズミだけしか救われないって辛いなぁ…。