君が望む永遠〜Latest Edition〜

君が望む永遠 Latest Edition 初回版

• 総評

誰かが幸せになることによって、誰かが不幸になる。それが友情で結ばれたとしていても。
でも涼宮遙は友情を信じていた。３年間眠り続けていた自分を無理やりにでも時間を進めて、苦しいリハビリにも耐え、頑張った。
速瀬水月は鳴海孝之を愛していた。遙以上に。遙の友人だから、友人だからという理由で近づいてしまったら近づきすぎて、速瀬水月自体も将来を無くし、結果的に鳴海孝之と共依存になってしまった。
涼宮茜は駄目に成ってしまった鳴海孝之と速瀬水月を憎むことで自分の「無知さ」どういった理由で見舞いに来なくなったのか、などが理解出来ていなかった。
３年間は人を変えてしまったかもしれない。
だけど、遙は一心に

友達を大切に出来ない人は、誰も大切にできないの
そして、友達を大切にされたことを喜ばない人はだれも大切に出来ないの

平慎二、鳴海孝之、速瀬水月との関係をずっと願っている。
それがいつになるのかはわからないけれど、時間が解決する問題だからこそ、どうしようもないけれど、「たいせつなおくりもの」を描いた遙は絶対に友情は揺るぎないものだと思っているでしょう。
正直、主人公が駄目！とか言われているけれどそんなに不快でなかったのが不思議です。
まぁ茜とかのルートはクズだな、とは思いましたけれども。
それよりモトコ先生が大人過ぎてすごくかっこよかったです。大空寺あゆの「パンを焼いたから〜」のあの言葉も好きですし。
遙父の君には未来が有るということで見舞いに行けなくなってしまったというのも辛かったですね。若いけど、彼女が目を覚ますその日までずっと側にいて願っていたかったのに。
それを多感な時期だから、と切り捨てて茜に正しいことを伝えなかったのは涼宮夫妻の問題でしょう。一番彼女が時間というトラウマに囚われ、3年前を演じ続けなければならない、憎み続けなければならないという部分が特に。
うむ。
Special FanDiskを正史として見たいけれど、天川さん、星乃さん、モトコ先生に出会うことが出来ないわけで、やっぱり正史はだらんだらん孝之なんでしょうな。
「もしも事故に遭わなければ」も震えるぐらい良かったですので、LEは是非やるべきだと思いました。