一生全力モラトリアム

Long long time is ago.

恋ではなく-It's not Love, but so where near

恋ではなく -It's not love, but so where near. 初回版

恋ではなく -It's not love, but so where near. 初回版


グランド+総評。

  • 面倒くさい、面倒くさい人たちのめんどくさい恋愛、そんな青春物語。人を選ぶグランド。割と癖のあるゲーム。

ですかねー。
グランドルートで思ったことはまず内容の詰め過ぎ感。

  • ロケ中、典史をかばって祐未の顔が傷つけてしまいもうモデルの仕事が出来ないという話
  • 典史の「写真」が認められてアメリカに留学に行くということ
  • 祐未の映画ヒロイン降板
  • 容子と省吾の登場などなど。

亮輔や扶ルートでは非常に読みやすい、内容だったと思うのですが、如何せん短いルートにこれだけの話を詰め込まれると主題は何だったのよ、と言いたくなってしまいました。キャラクター多いですし。
また、各キャラクターあまりもの同士で付き合うとまでは行かないものの少なくとも好意を持っているような風な展開にされるのは何とかならなかったんでしょうか。

  • 扶と好佳
  • 亮輔と容子
  • 朋子と省吾

扶と好佳はわかります。他のルート、特に扶ルートで好意を抱いているのはわかりましたし、寧ろダメダメな扶に対して一言言える彼女存在は大きいものでした。
残り二人に関しては完全にあまりものが恋をはじめました、のようにしか見えません。
朋子と省吾も亮輔と容子も「カップルになった」わけではないのですが、あまり好意的な目では見れない。特に容子と亮輔の二人。
容子は未練たらしく未だに典史くん典史くん言ってて、典史自体も悪い気に思ってないからこそなんとなく嫌な気分になるわけですよね。でも典史は容子完全スルー。おいおい、お前はチョコレート期待していたんじゃなかったのかよ、とも思ったし、容子のアプローチに一切興味なく祐未を追いかけるのを見るとなんか容子の存在意味って何だったのよ、過去の女として登場させなきゃ良かったんじゃないのと思うぐらい。
宇渡&須崎の既存カップルでも揉めるといいますか、私情で撮る風景が代わるから、などと言われておいおい…となったのは自分だけではないはず。
省吾は何としてでも「八坂典史」というカメラマンを手に入れようとする所は良かったです。でもそれだけ。後は朋子ちゃんの友達。彼も恋愛全否定野郎でまぁなんというか宇渡&須崎がウザイと思ってもしょうがないよね、と。
恋ではなく、なんて言いながら容子放ったらかして祐未を選んで他の地へ、というのはあまりにもがっかりです。がっかりです。
恋ではなく、何か。
寧ろ、SEXをして体も心も通じあっていたけれど何か足りない、何故僕らは好き会っているのに分かり合えないのだろうと空虚感を感じさせる扶ルートや亮輔ルートの方が痺れるぐらい面白かったので、突然、祐未がカメラに向かって真っ直ぐな気持ちを向けている典史が疎ましい・羨ましかったんだよ!!ライバルだったんだよ!と言われても、そうなんだ〜としか思えなかったのです。
それを恋と呼ばないのならば、何なんだ、と。あれだけ好佳ちゃんが駄目出ししていた映像作品はどうなっちゃったのよ、と。映画は結局出来たのか出来ないのかもわからないですしね、グランドだと。
グランドで一番奇をてらってたのは梨枝さんかな。まさか泰斗の事を思っていたとは思わなかった。
そして兎角読みづらいというかめんどくさい文章がひたすらぐだーっとグランドは読まされなければならなかったのもマイナスだったかなぁ。
何故、扶や亮輔の痺れるような心理描写が書けて後半ぐだぐだになってしまったのかというのは非常に残念です。
祐未を気に入る人は少ないと思いますし、典史のことも好きだと思う人は少ないと思います。正直W主役に苛立ち共通が苦痛になる、そういう意味でもグランドルートは評価できないなぁ。
扶ルートメインで他視点、亮輔の話と関谷先輩の話、そしてグランドを混ぜた一本の話にしたほうが良かったんではないでしょうかね。それか好佳、朋子、容子の攻略かな。おまけでも良かったので。
正直、面倒くさい、面倒くさい人間関係の青春群像劇ですが、そもそも「恋愛」ってなんだという意味を考えるには面白いテーマ(映画撮影)で面白い内容だったと思います。
結構、映研の人もデジ同の人もめんどくさい人だと思いました。美月が見た目好きだったんですが、あの恋愛脳だとついていけない。
ただ、トモセ絵だからと言って気軽に他人に勧められないのが一番の問題か。『群青の空を越えて』・『潮風の消える海に』はプレイしたい所。